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人として患者の望みに応える

m1社会福祉法人 大阪暁明館
大阪暁明館病院 名誉院長 平尾佳彦さん

約100年前、当院が位置する大阪市此花区は工場が立ち並び、劣悪な環境で働く肉体労働者が多数おりました。住居がない労働者に対して、ボランティアの手で宿泊施設「大阪暁明館」がつくられたのが、当院のルーツです。劣悪な環境は健康被害をもたらし、疾患を患った人たちを救うために診療所を設立したのは昭和15年のこと。そして、昭和22年に大阪暁明館病院を設立し、徐々に規模を拡大して、現在は482床の当院をはじめ、介護老人保健施設や訪問看護ステーションほかの関連施設を有して、地域住民のみなさんを包括的にケアできるシステムを整えています。
当院の基本理念は、「本院はキリスト教精神に基づく全人的医療を通して、地域住民が心の絆を実感できる病院を目指します」というもの。「弱者を愛する心」とも「自分がして欲しいと思うことを相手にする心」ともいわれる”キリスト教精神”に基づき、患者さまを、ひとりの人として関わってニーズをキャッチし、回復を手助けすることが私たちの使命です。

望むスタイルで仕事ができる環境を整えたい

病院の機能分化が進む中、当院の役割は、急性期・回復期、そして介護や福祉までを統合した地域医療への貢献。24時間体制で1次、2次救急の患者さまを受け入れて、幅広い疾患に対応すると同時に、専門的な医療が必要だと判断すれば適切な医療機関に搬送するという、トリアージの役割を果たしたいと考えています。
看護師さんの採用についても、幅広く柔軟な対応をしたいと思っています。というのも、人にはそれぞれ望む生き方があり、プロフェッショナルになることを望む人ばかりでなく、ジェネラリストでいたい人、マネジメントをしたい人から、少しの時間だけ気楽に働きたいという人など、ニーズは様々です。私は、どの選択肢を選んでも互いを非難せずに尊重して、望むスタイルで仕事ができる環境を整えることが必要だと考えています。

社会と接点を持ち続けて欲しい

当院の周囲には、大規模の病院がたくさんあります。そんな中で、同じポジションではなく、当院ならではの強みを活かし、オンリーワンの部分をつくることが当院の課題であり、その仕掛けを考えるのが私の仕事です。
看護師さんも最近は、専門看護師等の資格制度も増えていますが、資格にこだわるのではなくそれぞれが自分の強みを活かして何かオンリーワンの部分を持ち、そんな自分の力で社会に貢献して欲しいと願います。潜在看護師が社会にはたくさんいるようですが、看護師のライセンスを持つというのは、自立した人生を送れるパスポートを持っているということなのに、そのパスポートを有効に使わない人が大勢いるというのは残念でなりません。
看護学生のみなさんは、自分の中でオンリーワンである部分を見つけ、自らが望むスタイルで、社会と接点を持ち続けることを考えて欲しいと思います。

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