月別アーカイブ: 2015年5月

独自のネットワークで地域住民の健康を支える

京都南病院グループ
理事長 清水聡さま

P1080515京都南病院グループの理念は「全人的医療の希求」。全人的医療とは、患者さんの疾患だけではなく、精神的・社会的側面も含めて幅広く考慮し、その人に応じた疾病予防から診断・治療を行う医療のことです。当法人は、この理念を掲げて医療・保健・福祉を網羅した地域ネットワークシステムを構築し、人々の健康と暮らしを支えています。

当法人には2つの病院がありますが、ひとつは高度医療機器を備えて緊急搬送の受け入れと急性期医療を担う新京都南病院、もうひとつは、回復期や慢性期の患者さんを受け入れて療養環境を提供する京都南病院です。この2つの病院が連携するのはもちろんのこと、両病院が地域の医療機関とも連携しながら、地域の中核病院の機能を担っています。
 

看護師さんに求めるのは優しさと思いやり

私が看護師さんに求めることは、的確に看護業務を行うことはもちろんですが、患者さんに深く接し、よき理解者、そして代弁者となって多職種に情報を提供してほしいということです。たとえば手術を前にして不安が大きな患者さんも、医師にはなかなかその気持ちを伝えませんが、看護師さんには本心を語ることがよくあります。患者さん自身、何が不安なのかもわからないという場合もありますが、看護師さんと話すことで気持ちが整理出来たり、医師に聞きたいことが明確になったりするものです。だから看護師さんには優しさと思いやりを持って患者さんに接し、医師やその他スタッフとの橋渡しとなりながら、患者さんの心を支えてほしいと考えています。
当法人は、1つの病院を急性期と回復期に分けて2つの病院にした経緯があります。新病院の設立当時、急性期の病院は入退院が激しいこともあり業務に追われ、地元の人たちから「職員の思いやりが少なくなった」という意見をいただきました。急性期医療に目が向くと、どうしても思いやりが弱くなってしまうことを反省し、患者さんの立場に立って優しさと思いやりを忘れない医療や看護をしようと話し合ってきました。看護師さんは看護業務だけすればいいと線を引くのではなく、ある程度ファジーな関係を患者さんと築くことも必要ではないかと思います。
 

学生時代に人とかかわる経験を積んでほしい

今、看護師さんが実施できる医療行為の範囲が拡大されてきています。また看護師養成の大学化が進んでいます。それはどちらも大切なことだと思うのですが、医療行為や学問としての看護に目が向きすぎて、患者さんとの関係性が希薄にならないだろうかと心配もしています。24時間患者さんの傍にいるのは看護師さんだけなのですから、看護師本来の役割ともいえる患者さんの代弁者でいられるように、深いかかわりを重視してほしいですね。
看護学生のみなさんに伝えたいのは、学生時代に学校での勉強だけではなく、人とかかわる経験を積んでほしいということです。これからますます高齢者は増えるので、高齢者と接する機会も自ら作る努力をしてほしいと思います。
バーチャルなコミュニケーションに慣れ親しむ若者は多いようですが、社会に出ると患者さんと直接対話をしなければ仕事はできません。言葉で意思を伝えあい、感性を磨けるような経験も学生時代に大切にしてほしいと思います。

矢木脳神経外科病院看護部案内

相手に深い関心を持つことが看護のはじまり

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矢木脳神経外科病院
看護部長 冨田倫子さん

「患者中心の看護」というのは、誰もが口にする言葉です。しかしそれを実践するのは容易なことではありません。
本当に、その人に応じた看護を提供するためには、データを用いた客観的な観察だけにとらわれるのではなく、相手に深い関心を持ち、手で触れ、心の目で観 て、察することが必要です。そうして患者さまの思いが看護師の心に伝わった時に初めて、相手が求めていることが見えてきて、その人に必要な看護が考えられ ると思います。
状態が急激に変化する時期の患者さまをお迎えする当院では、相手に起こっている状況を即座に把握し、患者さまに近づき、考え、その人に必要な看護を言葉に出して、共有しながら看護が実践できるように取り組む姿勢を強化したいと考えています。

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三豊総合病院看護部案内

看護はライブ!肌で感じて次につなげる

三豊総合病院 副院長兼看護部長 森安浩子
三豊総合病院
副院長兼看護部長 森安浩子さん

「看護はライブ!」とは、当院がめざす看護を表す言葉。
看護は、決まった援助を誰にでも同じように行うのではなく、その場の状況応じて、様々に対応を変えなければなりません。そして患者さんからの反応を即座に感じとり、次の援助を考えることが必要です。看護は、常に変化を続ける患者さんの前で、その場にいる人たちの手で創るもの。まさに、看護はライブ!なのです。
人々が生きる過程の中で、健康にまつわる問題に看護職は介入します。その人にとって今どんな介入が必要なのかを考え、看護職がその人らしく生きることを支える、そして状況が変われば次の看護職にバトンをつなぐ。当院では、そんな看護をめざしています。

mitoyo150323

 

磐田市立総合病院看護部案内

元気のある病院にしたい!!

磐田市立総合病院 副院長兼看護部長 平野一美さん
磐田市立総合病院
副院長兼看護部長 平野一美さん

私は看護師になってから、出産後に数か月間仕事をお休みしていた時期がありました。しかしその時、世間から取り残されていくような大きな不安に襲われたのです。そして仕事に復帰し、家庭と仕事を両立しながら働き続けてきましたが、振り返れば、いつも仕事が私の元気の源になっていたように思います。だから私は、当院の看護師たちが結婚や出産をしても働き続けられる環境づくりに力を入れ、自分の家族や大切な人に、イキイキとした姿を見せられるような支援をしたいと考えています。
また、私は当院を元気な病院にしたいと思います。そのため必要なのは、各部署が独立して「どうしたらもっと良くなるだろう?」とメンバー同士が考え合い、工夫しながら実行して手応えを感じること。みんなでいろんなことを考えて、みんなでチャレンジし、苦労したり喜んだりしながら、元気いっぱいに働けるような病院づくりをめざします。

iwata150323

 

北里研究所病院看護部案内

あなたらしさを大切に育てたい

北里研究所病院 副院長兼看護部長 朝穂美記子さん
北里研究所病院
副院長兼看護部長 朝穂美記子さん

私が大切にしたいのは、個性を重視するということです。社会にはいろんなタイプの人が活躍していますが、当院の看護師も、いろんなタイプの人が集まっていなければ、つまらない病院になってしまうと思うのです。だから当院では、個性をつぶすことがないように、「こんなことがしたい」というあなたの思いを引き出して、実現にむけた支援をしたいと考えています。
当院の看護師たちは、日々の看護をとおして多くの感動をいただいていますが、この感動は、一生懸命考えるという努力があっての賜物。努力すれば必ずよろこびが芽生え、その感動が看護の力を育てます。わたしたちが目指すのは、常に患者さまの立場に立って“心ある看護” を提供すること。そして、当院とってゆかりの深い「つくし」のように、荒れた大地にもしっかり根を張って、まっすぐにその人らしい看護の心が育つような環境づくりに努力しています。

kitasato150323

亀山市立医療センター看護部案内

老年看護の専門性は社会からのニーズ

亀山市立医療センター 看護部長 前川弘美さん
亀山市立医療センター
看護部長 前川弘美さん

急速に進む日本の高齢社会では、高齢者への看護の専門性が求められています。
高齢者への看護は、医学モデルではなく生活の質を向上させるという視点から保健・医療・福祉と連携して考えることが求められ、老年看護の専門性を持つ看護師の育成は社会からのニーズです。
当院に入院されている患者さんの平均年齢は常に70代後半、高齢者が多く入院される病院です。 高齢者のQOLの向上を支援する看護を提供し、社会から求められている老年看護の専門性を持った看護師を育てることが当院の課題だと考えています。
私がまだスタッフだった頃のこと、私の些細な援助にお礼の言葉を残して旅立たれた患者さまがおられました。些細な援助も患者さまの心に深く残ることもあるのだと教えてくださったその方のことは、今も忘れることができません。だから患者さまが私に残してくれた教えを活かし、いつも看護をふり返り、自分の対応で患者さまの心にどんな影響を与えているかを実感し、心を込めて援助できる看護師を育てようとしてきました。
患者さまは元々回復する力を持っておられます。それを惹きだすために私たちが出来ることは何かを考え、援助することが看護師の存在価値だと考えています。

kameyama150323

三重県立総合医療センター看護部案内

みんなが笑顔になるために

三重県立総合医療センター 看護部長 川島いづみさん
三重県立総合医療センター
看護部長 川島いづみさん

「笑顔あふれる病院にしたい」これは当院の看護師全員の想いです。
これを実現するため必要なものは何かをみんなで考え、出した答えは「対話・笑顔・協働・気づき」という4つのキーワードでした。
「もっとこうしたらいいのでは?」という1人の気づきをそのままにせず、他のメンバーに伝えて対話する、そしてみんなで一緒にもっといい方法を考えながら協働する、そうすることで患者さまやご家族を大きな力で支えることにつながります。そんな援助で患者さまやご家族が笑顔になると、看護師は自然に笑顔があふれてくると考えました。
急性期病院は忙しいところですが、小さな気づきをみんなで育て、協力し合って看護の手で命と心を護りながら「看護を通してみんな笑顔になってゆく」私たちは、そんな看護部づくりをしています。

mie150323

静岡県立総合病院看護部案内

看護師の心を和らげる支援を強化したい

静岡県立総合病院 看護部長 望月美貴子さん
静岡県立総合病院
看護部長 望月美貴子さん

当院の看護部が目指すのは「その人らしさを尊重した温かく質の高い看護の提供」。温かい看護の提供は、看護師の心が荒んでいては実現することができません。
私は、看護師の心が荒む原因は、不安や多忙感にあると考えています。そこで、技術の不安を軽減するため、集合研修、部署教育のほかメディカルスキルアップセンターで訓練できる環境を整え、多忙感を軽減する対策にも取り組んでいきます。
いくら忙しくても看護師は、患者さんの笑顔を見たら心が和らぐものです。また「やりたいことが出来ている」という満足感は心を豊かにしてくれます。だから温かい看護ができる環境をつくるため、患者さんの笑顔を心に留められる支援の強化、そして、やりたいことが口に出しやすい職場づくりに取り組んでいきたいと考えています。

shizuoka150323

 

箕面市立病院看護局案内

あなたの手も市民を護る力になります

箕面市立病院 看護局長 山倉弘子さん
箕面市立病院
看護局長 山倉弘子さん

看護局では「患者さまが主役」という気持ちを大切に、患者さまを中心に捉え、他職種と連携しながらチームで看護を実践しています。とりわけ「感染対策チーム (ICT)」や「栄養サポートチーム(NST)」「緩和ケアチーム」では、多くの職種と連携するなかで看護専門職として意見を出し合い、より良い治療やケアが提供できるよう活動しています。
また、少子高齢社会が進む中、在宅療養を支えるための援助やその調整はますます重要になってきています。私たちは、地域の中核病院の看護職として、入院から退院までの手厚い看護ケアだけでなく、開業医や訪問看護ステーション・介護福祉施設などとの連携も重視しながら、職員みんなの手で市民の健康を護っていきたいと考えています。

minoo150323

綾部市立病院 看護部案内

「治し支える医療」が求められているから

綾部市立病院 看護部長 柏原喜美代さん
綾部市立病院
看護部長 柏原喜美代さん

世界に先駆けて超少子高齢社会を迎え、さまざまな健康課題に直面している我が国は、ケアの時代を迎えたといえます。日本の医療は、病院完結型の医療から地 域包括ケアへとシフトし「治し支える医療」が求められています。そんな社会の変化に応じて、急性期病院に勤務する私たち看護師の意識や教育も変えていく必 要があると考えています。

加齢により生体機能が低下している高齢者の方々に対する急性期医療を担う当院の看護師には、的確な観察と発達段階に応じたアセスメントを行う力が求められ、そのためには、フィジカルアセスメント力を強化が大切です。また全ての人に尊厳あるケアの提供ができるような倫理観を養うことも重要です。

そんな看護の基盤を育てながら、患者さまの思いに心を寄せて在宅での「生活を支える」ために、対象を「生活者」と捉えて必要な情報を訪問看護師やケアマネージャーにつないでいこうと行動する意識づくりも欠かせません。

当院では「誰もが住み慣れた地域で最後まで自分らしく生き切ることができるケアのあり方」とはどうあるべきかを常に問い続け、そのために必要な力を視野に入れながら、看護師を育てていきたいと考えています。

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