5時間目 あなたが実習で成長するために

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体験から学ぶ

臨地実習とは、学校で学んだ知識や技術をつかって、指導や助言を受けながら患者さまに援助を提供し、そこから学びを深めることです。 看護の知識には表現することが出来る「形式知」と、経験を積み重ねる中から培われてゆく「暗黙知」があります。この暗黙知は、あなたが提供した援助に対して、患者さまの反応を振り返ることで体得する知識です。臨地実習はその学びを求めるものであり、積極的にたくさんの経験をしなければ意味がありません。
不安な気持ちは誰だって同じです。不安だから消極的になって手を引っ込めるのではなく、不安を消し去るために積極的に前進し、経験しようという姿勢が大切です。
せっかく実習に来ているのに、 カンファレンスルームにこもっていてはもったいない!出来るだけベッドサイドで経験を重ねてほしいと思います。

看護を楽しむ

看護師になりたいと思って学校に入学し、看護の勉強をしている人にとって、実際の現場に足を踏み入れるというのはワクワクするほど嬉しいもののはずです。
しかし多くの看護学生は、実習を苦痛だというのは何故でしょう?
実習中の看護学生から「看護過程の展開が考えるのがしんどい」「記録を書くのに時間がかかる」「事前学習が苦痛」 「指導者さんが怖い」「患者さんとうまく話せる自信がない」など、ネガティブな意見はよく聴きますが「実習が楽しくて仕方ない」という声を聴くのは少ない のがとても残念です。
患者さまの本根は、優秀な看護師さんに最高の看護を提供してほしいと願っているはずです。
それでも看護学生のケアに応じてくださっているのだから、心を込めて一生懸命患者さまのことを考えることが必要ですね。
「面倒だな」と思いながら教科書通りの看護過程を展開しても楽しくないはずです。「どうしたらうまくいくだろう?」と自分の頭で必死に考えた看護過程は「援助に対してどんな反応が返ってくるかな?」とハラハラして楽しいものです。そしていい反応が返ってきたら嬉しくて、頑張る力が湧いてきます。

自ら考えるために

「自ら考える」というのは、本来どういう行為なのでしょう。人は何もない状態で、いきなり神が降りてくるように新しい発想がひらめくなんてことはまずありません。
「どうしたらいいんだろう?」と考える時、人はこれまで得た体験や学んだ知識を引き出して吟味し、その情報を組み合わせて「こうしよう」と決断します。
そして仮に失敗したら、「こうしたら失敗するんだ」ということが知識として養われます。
そもそも「考える」という行為は、簡単にいえば「情報を組み合わせる」ということだといえます。だから情報がないと考えることはできないのです。
だから、看護を自ら考えるためには、これまで学校で学んできた知識をひも解き、それ以外にも新たな情報を集めることが必要です。
しかし限られた時間の中で情報を集める(勉強する)ことが多すぎて、多くの看護学生は実習が苦痛になるのですね。

先輩の看護に学ぶ

情報の源は、書物だけとは限りません。先輩に学ぶということは、情報を得るための大切な行為です。わからないことを調べもせずに、全て教えてもらおうとする姿勢は好ましくないですが、先輩の話こそ、あなたにとって活きた教材です。日ごろから、看護師の体験談に耳を傾け情報をインプットして引き出しを増やすことを心がけましょう。
そのために活用できるのが病院のホームページや、冊子に掲載された先輩の看護の体験談です。学問的な知識は書物で学べますが、看護師が持つ暗黙知はこのような場所から情報を入手するといいですね。
また、先輩の看護の体験を聴いて「私もこんな看護師になりたい」という自分のモデルを見つけてみましょう。そうすることで自分の未来がイメージできるようになり、実習に対する意識にも変化が出てくると思います。
「こんな看護師になりたい!」こんな想いが、あなたの実習へのモチベーションを高める最高の手段です。